「ブリッジ」という名称がいったいどこから来たのかについては定説がありません。
ロシア語?
ある説では、ロシア流のホイストの名称が“biritch”もしくは“britch”だったので、英語で発音の似ている“bridge”になったのが起源、と言われています。
トルコ語?
もっとおもしろい説として、トルコ語で「1-3」を意味する“Biruch”が起源だったというものもあります。この説のストーリーは次のようなものです。クリミヤ戦争時代(1853-56年)、ロシア皇帝を支援していたイギリスの騎兵隊員たちが、捕虜にした若いトルコ兵に身の回りの世話をさせていました。イギリスの兵士たちはあるカードゲームが大好きで、そのトルコ兵は彼らのためにしばしばテーブルの用意をしなければなりませんでした。そのゲームでは、1人のプレイヤーは手札を広げてしまい、他の3人がプレイをするので、トルコ兵はゲームの準備をするときに“Biruch,sir?”(1-3をやりますか?)、とたずねました。これをイギリス兵が、“Yes, bridge.”と答えたのが始まりで、そのままゲームの名称として定着してしまったというものです。
Shhh!
ちなみにブリッジの原型のホイスト(whist)の語源は、古い英語の“shhh!”(しいーっ)という言葉だそうです。静かにプレイしなければならないゲームですが、きっと「しいーっ」と誰かが注意しないといけない場面がよくあったのかもしれませんね。