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橋之介のブリッジれぽーと

橋之介のブリッジれぽーと(10)


 

 

橋之介です、よろしくね!
みなさんこんにちは!ベアーズスクールのみんなとコントラクトブリッジを習っているのは知っているよね。ママは毎回少しずついろんなことを教えてくれるし、なんてったって、みんなと一緒だからすっごく楽しいよ。でも今日の勉強は何だかむずかしそうなんだ。大丈夫かなぁ。
ノートランプでオープンする
 
もうすぐ2時。そろそろママのブリッジ教室の時間なんだけど、ホッキョク君だけまだ来てない。どうしたんだろ、いつもは早いのになあ。
「こんにちはぁ!」ちょっぴり心配しかけたところで、ホッキョク君の元気な声が玄関の方から聞こえてきた。「はーい」ボクはいそいそと出迎える。
「ごめんな。今日は午前中、サッカーの試合だったんだ。これでも急いで来たんだよ」
「ううん、いまちょうど2時だよ。試合はどうだった?」
「もちろん勝ったさ!おれが決勝ゴールを決めたからな」
「わあぉ!」ボクが歓声をあげると、「すごいわね。ホッキョク君は野球だけじゃなくて、サッカーも上手なのね」とエリーちゃんが手をたたいた。みんなもうなずいている。
「おめでとう、ホッキョク君。じゃあ、全員集合したところで、そろそろ始めましょうか」ママの号令でボクたちはテーブルに集合した。

「前回はスーツでオープンする時の約束を勉強したわね。1や1とオープンするのはどんな手だったかしら、ツキノワ君?」
「13点以上あって、が5枚以上あるハンドです」ママの質問にツキノワ君がよどみなく答える。
「そのとおりよ。今日は切り札にしたいようなスーツがない時の1NTオープンと、その後でメジャーのフィットをどうやって見つけるかを勉強します」
「スーツでオープンする時は最低13点あればよかったけれど、1NTのオープンはもうちょっと強くて16点から18点。そして特別に長いスーツも1枚とか 0枚の短いスーツも持っていません。4つのスーツが4枚-3枚-3枚-3枚、4枚―4枚―3枚-2枚、5枚―3枚-3枚-2枚に分かれているハンドで、この3つをバランスハンドと言います」
そっか、すごくおっきな子もちっちゃな子もいなくて、みんな同じくらいだからバランスハンドって言うんだね。
ステイマン・コンベンション
 
「1NTとパートナーにオープンされたレスポンダーが、、またはその両方を4枚以上持っていて、メジャーのフィットを探したいとしましょう。そのときに、オープナーにどちらかのメジャーを4枚持っていますかってたずねることのできる便利なビッドがあるの」
「えーっ。ふつうは自分の持っているスーツをそれぞれビッドするんだよね?きくこともできるの?」ボクは思わず口をはさんじゃった。
ママは目でちょっとボクをたしなめてから続けた。「そう、特別な約束事として決めておくと、パートナーにたずねることもできるのよ。この場合は1NTに対してレスポンダーが2というと、を持っているという意味ではなく、パートナーにどちらかのメジャーは4枚ありませんかとたずねるビッドになるの」
はまったく関係ないんですか?」エリーちゃんが質問する。
「そう、にはまったく関係なくについてたずねているの。この取り決めをステイマン・コンベンションと言います。コンベンションとは、さっき言った特別な約束事のことよ」
「2と聞かれたら、1NTとオープンした人はどうすればいいんですか」いつものようにモーレツないきおいでメモをとってるツキノワ君がすかさず質問する。
「いい質問ね。1NTオープナーは、を4枚持っていたら2を4枚持っていたら2、と持っているものをビッドします。どちらのメジャーも4枚なかったら2と答えます。この2が4枚あるという意味ではなくて、単にどちらのメジャーも残念ながら4枚ありませんよという意味だから、気をつけましょう。まあメジャーがどちらも3枚以下なのだから、を4枚持っていても不思議ではないけどね」
も4枚あるときにはなんと言えばいいんですか?」カーチャちゃんがたずねる。
「これもいい質問ね。そのときにはとりあえず2とビッドします。だから、2と言うとは4枚保証、はまだわからない、2と言うと、は4枚ありますがは4枚ありませんよ、ということがわかるのよ」
「へえー、便利だなあ!」ホッキョク君が感心した声を出した。ボクはまた頭がパンクしないように、ママの言ったことを頭の中でゆっくり復習した。うん、ちょっとむずかしいけど、だいじょぶそう。がんばろうっと!
ステイマンを使ってみる
 
「じゃあ、さっそく少しプレイしてみましょうか」ママがボードを出してくれたので、いつものようにボクたちは抜け番決めのカードドローをした。今日は最初はツキノワ君が抜け番だ。ボクはSだ。
 
図2
パートナーのカーチャちゃんが1NTでオープン。キター・・・!!!
Eのエリーちゃんはパス。ボクはさっき習ったことを思い出しながら、のフィットを見つけるために2とビッドした。ちょっとドキドキする。Wのホッキョク君もパスで、カーチャちゃんは2と答える。そっかー、かあ。ボクはをあきらめて、3NTとビッドした。11点もあるんだからゲームはやらなくっちゃね。
 
すると、おどろいたことにカーチャちゃんが4と続けたのでボクはパスした。
ここまで聞いていたママが拍手をした。
「すごいわ、カーチャちゃん。詳しく説明しなかったのに、ちゃんとわかっていたようね」ボクはなにがなんだかわからなくて、きょとんとしてた。
「橋之介君が2ときいた後で3NTとジャンプしたので、は4枚ないけどは4枚あるゲームのできるハンドだって思ったんです。私もが4枚あるから、それなら3NTより4にしようって」カーチャちゃんがはにかみながら答えた。
「なーるほど!こうやって使うんだ、そのなんとかマンコンベアー、だっけ?」ホッキョク君が歓声をあげた。
「ス・テ・イ・マ・ン・コンベンションね。カーチャちゃんはパートナーの橋之介のハンドがよくわかっていたわね。じゃあ、プレイしてみましょう」
 
図1
エリーちゃんからのQのリードをハンドのAで勝ったカーチャちゃんは、切り札を狩ってからダミーの4枚目のの下にを1枚捨てた。その後、Kを取ってからまたを出して負けにいったら、が3-3だったから4枚目のが取れて5メイクした。カーチャちゃんはプレイも上手だなぁ。
「3NTだったら、こちらでを5つ取れたわね」エリーちゃんが言った。「そうだね。だから4で正解だったんだ。こうやっていいコントラクトを見つけるんだね」とホッキョク君。ボクも感心しちゃった
 
ツキノワ君は相変わらずメモをとり続けている。今日の分だけでももうかなりびっしりだ。Nから順番に抜け番を代わっていくことになっていたので、カーチャちゃんが立ち上がったのに、ぜんぜん気がつかないみたい。
「ツキノワ君、出番よ」カーチャちゃんにうながされてツキノワ君が席につき、ボクたちは次のボードにとりかかった。
今日はおしるこ

あっというまに時間がたって、キッチンでおやつの準備をしていたママから「そろそろ休憩にしましょう」という声がかかった。
「今日はおしるこよ」湯気が立ったあつあつのおしるこのおわんをママが運んできたのを見て、みんないっせいに手を洗いに洗面所に直行した。
「いつもすみません」リビングに戻ってカーチャちゃんが恐縮する。
「あーら、いいのよ。我が家では土曜日に家にいる家族はティータイムを
かかさないの。私だって食べたいしね!」ママがウインクした。
「お正月明けの『鏡割り』のときも食べたよね」ボクが言うと、「それを言うなら『鏡開き』よ」とカーチャちゃんに笑われた。そうだったかなあ。
「おいしい!」エリーちゃんがママの特製おしるこをすすりながら言った。「うちのママは和食をあんまり作らないの。っていうか、作れないのね、ホントは。だからうちではおしるこはなし。うれしいわ」
「まあ、ありがとう。私も喜んでもらえてうれしいわ」ママもみんなと一緒におしるこをすすりながら、うれしそうにしている。

「あのお、質問してもいいですか?」ツキノワ君が遠慮がちにママの方を見る。「もちろんよ、なあに?」
「コンベンションというのは約束事というのはわかったのですが、ステイマンというのは何か意味があるのですか?」とツキノワ君。
「ステイマンというのはね、人の名前なの。昔、サム・ステイマンっていうブリッジの上手なえらーいアメリカ人のおじさんがいてね、その人が考え出したコンベンションだから、ステイマン・コンベンションって呼ばれているのよ。コンベンションは他にもあるけど、このように最初に考え出した人の名前がつけられることがよくあるの」
「へえー、かっこいいな。そのうちおれもなにか考えて、ホッキョクコンベンションなんてできたらいいなあ!」ホッキョク君が言った。「あ、それいいね。 ボクも橋之介コンベンションを考えたい!」ボクも思わず言っちゃった。ホントにいつか『ハシノスケ・コンベンション』ができたらいいなあ。 
「おかわりする人!」ママの声に、みんなが手をあげた。ママのうれしそうな顔ったら。うちのママはたくさん食べてもらえるのが何よりうれしいんだ。
よーし。もう1杯食べて、後半もがんばるぞう!
 
今日のきょうくん(教訓)
切り札にしたいスーツがないときはノートランプでオープンする。1NTは16点から18点。
1NTオープンの後に2と言うと、メジャースーツが4枚あるかをたずねる意味になる。これをステイマン・コンベンションという。
に対する1NTオープナーの答え方
=メジャーは4枚ありません。
は4枚あります、はわかりません。
は4枚あります、はありません。
 
 
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