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橋之介のブリッジれぽーと

橋之介のブリッジれぽーと(18)


 

 

橋之介れぽーと(18)
みなさん、こんにちは!橋之介です。聞いて、聞いて。
こんど11月にミニブリッジチーム選手権があるんだって。
ボクもいつもの仲間と一緒に出ることになったんだ。
それに、なんと健君も一緒なんだよ!
いまから、すっごく楽しみ~ 。
健君からのおたより
 
9月に入ってまもない日曜日の昼下がり。まだまだ暑い日が続いてて、ボクはこのところちょっとグッタリ気味なんだ。なんか楽しいことないかなぁ。今日は宿題もないから久びさにパソコンゲームでもしよっかなぁ。そう思ってパソコンをあけたら、メールが届いてた。あ、東京の健くんからだよ!どれどれ、何が書いてあるんだろ?
 

From:早川健< ken@kidsplanza.ne.jp >
To:マック橋之介様< BJ@kogumanet.ne.jp >
Sent:Sunday,September7,2008 9:12 AM
Subject:ミニブリッジチーム選手権
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橋之介君へ
こんにちは! 元気してた?
ボクは夏休み中にプールにたくさん行って、真っ黒に日焼けしちゃったよ!
ところで、JCBLからの「ジュニアくらぶ通信」はもう見た?
そこに11月に四谷でミニブリッジのチーム選手権があるって書いてあるんだ。
すごくない?
午前に予選をして午後には準決勝、決勝、ってやるみたいだよ。
チーム戦で1チームは4人から6人までなんだって。
橋之介くんはいつものお友だちと出るのかな?
もしまだ決めてなかったら、橋之介君と横浜のお友だちとボクと6人でチームを組まない?
お返事待ってまーす!
---健より- - -
 
ええー、チームせんしゅけん?こりゃあ、大ニュースだ!ボクはいそいで居間にかけおりて行った。
「ママ、ママ!ジュニアくらぶからのおたよりきてなあい?」ママにそうたずねると、「あらあら、騒々しいわねぇ。一体なにごと?JCBLからのおたよりなら、キッチンカウンターの上よ。昨日、何か届いてるわよって言ったじゃないの」
「あれー、そうだっけ?」ボクはぜんぜん覚えてなかった。「また上の空で聞いてたのね。そろそろ、夏休みボケを直さないとダメよ」ママはそう言ってくすくす笑ってる。ボクはちょっぴり気まずかったけど、いそいで封筒をあけてみた。
ホントだ。ジュニアくらぶ通信がきてるよ。そして、健君の言うとおり11月にミニブリッジチーム選手権があるって書いてあるう~ 。
「ママ!ママあー!!」ボクはお知らせをひらひらさせながら、ママのところに走っていった。「ジュニアのためのミニブリッジ選手権があるんだって!すごくない?ね、ね、すごいでしょ?みんなと出ていいでしょ?健君からさそわれたんだ!」
「そうあわてないで、ちょっと落ち着きなさいな。どれどれ…」ママはおかしくて仕方ないみたいな顔をして、お知らせに目を通した。
「あら、ホント、すごいじゃないの。午前中から予選をして決勝なんて、大人のブリッジの試合みたいな本格的な大会のようねえ」
「ね、みんなと出ていいでしょ?んっ?」
もうこらえきれないって感じでママは笑い出した。「まあまあ。いつものんびり屋さんの橋之介がそんなにあわてるなんて、よっぽどうれしいのねえ」ボクは続きを待った。
「そうねえ、まずは他のみんなにも聞いてみて…」みんなも出たいに決まってるじゃん!
「お勉強もちゃあんとするならいいわよ」
ちぇっ、やっぱりそうきたか!でも、ママからのOK出たよ!「わあい!ママ、ありがとう。勉強もちゃんとするよ」ボクはママに飛びついて、ぎゅうって、ママを抱きしめちゃった。
みんなと作戦会議
 
その次の日の放課後、学校でいつもの仲間と集まって、ミニブリッジ選手権のことを相談した。
「ジュニアくらぶ通信、見たわよね?」
エリーちゃんがおっきなおめめをキランとさせて、みんなを見まわした。
「もっち!」とホッキョク君。「みんな、出るよな?」「ボクはお知らせを見てすぐに両親に聞いて、了解を得ましたよ」ツキノワ君が落ち着いた声で言う。 「私もよ。秋のバレエコンクールも終わったあとだから、ちょうどよかったわ」カーチャちゃんもうなずく。
「お勉強もがんばるって条件つきだったけど、ボクもOKもらったよ」ボクも胸をはった。「よし!決まりだな。じゃあ、いつもの5人で出るか!」ホッキョク君がまとめにかかる。こういうときのホッキョク君のリーダーシップはすごいんだ。スポーツマンだからね。そうそう、感心している場合じゃなかった。
「あのう、それでみんなに相談があるんだけど」ボクが切り出すと、みんなは興味しんしんで続きを待ってる。「東京の健君からボクたちと一緒にチームを組みたいって、おさそいがきてるんだ」
「健君か!なつかしいなぁ。あいつ、元気にしてるかい?」ホッキョク君が目を細めて健君の顔を思い出すように言った。
「たしか、健君は四谷の道場にもちょくちょく通ってるのよね?」エリーちゃんはホントに何でもよく覚えてるなぁ。「もちろん、私は賛成よ。6人のほうが心強いし!」
「健君はとても上手ですから、大きな戦力になりますね」ツキノワ君も賛成みたいだ。
「本番前にいつもの私たちの土曜日のレッスンに、健君にもいちど参加してもらったらどうかしら?橋之介君のお母様に特訓していただくの」カーチャちゃんがそう提案すると、みんなが大きくうなずいた。
「さすが、カーチャちゃん、ナイスアイデア!」ホッキョク君はぽんと手をたたいた。「OK。じゃあ、これで決まりだな。橋之介、お母さんにレッスンのお願いと健君への連絡、よろしく頼むぞ」「了解!」
あっというまに話が決まった。よーし、なんだかわくわくして、元気が出てきたぞう!おうちに帰って、さっそく健君にお返事メールを出そうっと。
健君も一緒に練習会
 
それから3週間後の土曜日、健君がお母さんと一緒にボクんちにやってきた。ママのブリッジレッスンに参加して、ボクたちと一緒にチーム戦の練習することになったんだ。他のみんなももう集まってるよ。
「よう!健君、久しぶり!」ホッキョク君が健君の背中をぽんとたたいて、あいさつする。ホッキョク君はだれとでもすぐになかよしになれるんだ。すごい才能だよね。
「久しぶり~。またみんなと会えて、ボクもうれしいよ!」健君がみんなにあいさつする。「試合もよろしくね。楽しみだなぁ」
「それじゃあ、今日はたくさん人がいるから、本番の試合と同じようにチーム戦形式で練習しましょうね。健君はよく道場でチーム戦をしているから慣れているでしょうけど、橋之介たちは、あまりチーム戦はやったことないものね」ママがみんなに声をかける。
「ペアはどうしましょうか?」カーチャちゃんがママにそうたずねると、「そうねえ、せっかくだから、本番で一緒に組むペアを決めて、そのペアで練習したらどうかしら?」と、ママがみんなに提案した。
「賛成~!」全員から賛成の声があがった。
ツキノワ君はいつものブリッジノートを取り出して、なにやらチェックし始めた。
「そうですねえ、このところエリーちゃんとカーチャちゃんペアはパートナーシップがとてもいい感じですね。息がぴったり合ってきた感じ」このノートには、いつものレッスンのときの結果やママに教わったことのメモがびっしり書いてあるんだよ。
「せっかくだから健君は橋之介君と組むことにして、あとはホッキョク君とボクのペアというのはどうでしょう?」ノートから目を上げて、ママにおうかがいを立てるみたいにツキノワ君が言った。
「さすが!ツキノワ君はみんなをよく観察しているわねえ」ママは感心した。「いまの提案はなかなかいいと思うわよ。ツキノワ君とホッキョク君ペアも息が合ってきたみたいだし、あわてんぼさんの橋之介は健君にリードしてもらったら落ち着いてプレイできるんじゃないかしら?」
「よし!じゃあ決まりだね。みんながんばろう!」ホッキョク君も大賛成みたい。
「和子さん、子どもたちは3ペアしかいないから、ウィニーと組んで練習に加わっていただけないかしら?ウィニーもミニブリッジがだいぶできるようになったのよ」ママが健君のママに声をかける。「もちろんですわ。4人チーム2つにして、チーム戦の練習をするわけですね」健君ママが答えた。
「それじゃあ、Aチームはツキノワ君とホッキョク君、健君と橋之介、Bチームはエリーちゃんとカーチャちゃん、和子さんとウィニー、という2つのチームに分かれて、チーム戦をやってみましょう」「女の子チーム対男の子チームだね。よし、男性軍の諸君、がんばろうぜ!」ホッキョク君が男の子チームにカツを入れる。ようし、ボクもがんばるぞう!
「健君、ひさしぶりだけど、よろしくね!」
チーム戦のスコアのつけ方
 
「プレイを始める前に、チーム戦ではどうやってスコアを比べるのかをおさらいしておきましょうね」みんながテーブルにつくと、ママがこう言った。「健君は四谷のミニ道場によく参加しているのよね?道場ではいつもチーム戦をしているんでしょうどうやってスコアを比べるのか、みんなに教えてあげていただけないかしら?」と健君に声をかける。「うわあ、緊張しちゃうなあ。でも、がんばってみます」健君は照れくさそうに笑いながら立ち上がった。
「チーム戦では、どのテーブルでも同じハンドをプレイします。これはペア戦でも同じなんだけどね」健君がちょっぴり緊張した様子で説明を始めた。「今日は 2チームで対戦だから、テーブルは2つです。みんなが自分たちのテーブルについたら、EWペアを交換してプレイを開始します」
「うんうん、ここまではオレもわかるぞ」ホッキョク君がつぶやくと、「しっ!だまって、ちゃんと聞いて!」と、エリーちゃんにたしなめられた。エリーちゃんは強いなぁ。
「そのあとはとっても簡単なんだよ」2人のやりとりを笑って見ていた健君が続ける。
「両方のテーブルで同じハンドをプレイするわけだから、直接結果を比べればいいんです。たとえば1番ボードだけで考えてみるね」
健君はママがブリッジレッスン用にこのあいだ買ったばかりのホワイトボードに大きな字でこう書いた。
 
 
「どちらのテーブルでもNがNTでゲームをしたけど、この例では結果は1トリックちがっていたとします。Aチームから見たスコアはNS側が600点の取り、EW側が630点の取られだから、チー ムとしては合計で30点の取られということになります」健君がすらすらと説明すると、ツキノワ君が続けた。「そして、これをBチーム側から見ると30点の取り、ということになるわけですね」
「そのとおりです。そして、試合では決められたボード数をプレイしてからそれぞれ自分たちのNSがいるテーブルに戻って、NSとEWのスコアを比べて結果を計算します。最後にぜんぶのボード分の得点や失点を合計すれば、その試合の勝ち負けがわかるんです」
「うへー、ぜーんぶ計算するのお?めんどくさいなぁ」ボクは思わずため息をついた。
「あら、そんなにむずかしい計算じゃなさそうじゃない?それに結果がこんなにはっきりわかって、おもしろいわぁ!」エリーちゃんがこう言うと、「そうね!まったく同じハンドで比べるわけだから、これだと勝ち負けの差がどこで出たのかがよくわかって、後で反省するときにも役に立つわね。ホントはもう1トリック取れたはずだったんじゃないかしら…なーんてね!」とカーチャちゃんも続ける。「うわー女の子たちにもう差をつけられちゃいそうだぜ!」ホッキョク君が笑いながら言う。「オレたちもがんばらなきゃな!」「健君、どうもありがとう。とてもわかりやすい説明だったわ」ボクたちのやりとりを楽しそうに見つめてたママが健君に声をかけた。
「いいえ」健君は恥ずかしそうにうつむいた。
「それじゃあ、まず4ボードプレイしてみて、スコアもつけてみましょうね。みんながんばって!」ママの号令で、みんなさっそく最初のボードにとりかかった。
ボクたちのテーブルではボクと健君がNSに座ると、女の子チームからはEWにカーチャちゃんとエリーちゃんが座ったよ。うーん、あっちとスコアを比べるってことはボクとウィニーも比べっこになるってことだよね?こりゃあ、がんばらなくっちゃ。なんたってお兄ちゃんなんだからね!
 
EWペアを入れ替えて対戦!
 
4ボードで結果を出してみる
 

あっというまに、ボクたちは4ボードをプレイし終わっちゃった。ボクたちのテーブルでは、最初のボードがカーチャちゃんののゲームで5メイク、2番目のボードがボクのNTのゲームで4メイク、3番目がエリーちゃんののノーゲームで4メイク、最後がまたボクがディクレアラーでのノーゲームで4メイクだった。
最後のはゲームをやればメイクできたみたいだけど、健君の手とボクの手を合わせてHCPが21点しかなかったし、負けちゃいそうなカードが4つあったんだ。たまたま3つしか負けないですんだんだけどね。

少し遅れて、あっちのテーブルも4つ終わったので、ホッキョク君とツキノワ君がボクたちのテーブルに戻ってきた。「よし、さっそく計算してみようぜ」みんなでスコア表を比べながらひとつひとつ計算していく。
 
橋之助のプライベートスコアシート
 
1番ボードはどっちものゲームで5メイクの引き分け。2番ボードはどっちも3NTだけど、ボクたちは4メイク、あっちは3メイクだったから、ボクたちの30点取り。
「わお。ボクの方がウィニーより1トリックよぶんに取ったから、30点取りになったんだね!」ボクはちょっとうれしくなった。
3番ボードはこっちはのノーゲームだったけど、あっちはホッキョク君の3NTで2ダウンだ。あれれー、どっちもマイナスだから、合わせて330点も取られちゃったよ。
「悪い。いいがあったんだけど、NSにをたくさん取られちゃったんだ」ホッキョク君がみんなにあやまる。「エリーちゃんは、NTでゲームしなかったのかぁ」
ボクは3番ボードを一生懸命に思い出そうとした。そうそう、あの手はボクたちにいいがあったんだよね。だからNTではゲームは無理だったんだ。
最後のボードはあっちではウィニーがのゲームをやってた。「うわっ!ウィニーのやつ、ゲーム宣言したのかぁ。やられちゃったあ」ボクは思わずおっきな声を出しちゃった。
「うまくゲームができるようになっていた手でしたね」ツキノワ君がフォローしてくれる。このボードでは250点の取られだ。あーあ、結局、最初の4ボードは女の子チームにコテンパンにやられちゃったよ。
「女子は強いねえ。コントラクトの選び方が上手なんだね」健君が感心して女の子たちの健闘をほめた。
「あら、ちょっとラッキーだっただけよ」エリーちゃんが照れたように笑う。でも、うれしそうだよ。「こういうふうに、結果がよかったボード、悪かったボードひとつひとつを見直せるのがいいわね」
「さあ、そろそろおやつにしましょう!」ママの言葉に反応して、ボクのおなかがぐうっと大きな音をたてた。みんなで大笑いしたり、さっきのゲームを反省し たりしながらおやつタイム!今日は健君ママのおみやげ、カボチャのパイとぶどうのゼリー。秋らしいおやつだね!
「お兄ちゃんたち、今日はちょっとたよりなかったけど、ミニブリッジ選手権のときはがんばってね」ウィニーがまじめな顔をして言い出したので、ボクむせちゃった。「だ、だいじょうぶだよ。ほんしょうを発揮してやるからおどろくなよ」「だからー、それを言うなら"本領を発揮する"でしょ!」
あちゃー!またエリーちゃんのつっこみで爆笑だよ~。どうしていつもこうなるかなあ。
 
 
 
今日のきょうくん(教訓)
試合のときの勝ち負けはスコアの比べっこで決まる
チーム戦って楽しい!
ミニブリッジ選手権では「本領」を発揮するぞ(本性じゃない)
 
 
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